メニュー

STEM教育研究センターについてミッションプロジェクト体験・お申し込みお問い合わせ・情報発信
330199

活動日誌

ロボットと未来研究会 >> 記事詳細

2018/06/04

教職員の働き方改革推進プロジェクト シンポジウム2018(報告:小山)

Tweet ThisSend to Facebook | by:小山航太(管理者)

20186月1日(金)に小山が

東京都内日本プレスセンタービル10階

プレスセンターホールで行われた

教職員の働き方改革推進プロジェクト シンポジウム2018

社会的な課題として

学校の働き方改革の実現を

~中教審「緊急提言・中間まとめ」、文科省「緊急対策」を活かしながら~

https://www.change.org/p/教職員の時間外労働にも上限規制を設けて下さい/u/22695954

に参加しました。

センターの活動は教員養成を柱においており、現在現場で働く卒業生もいるという状況で、教員の働き方について考えさせられるとても興味深い内容でした。


概要

~~~~~~~~~~

基調講演

「未来を生きる子どもたちを健やかに教え育むため、

教職員、保護者、行政にできること」

工藤祥子(全国過労死を考える家族の会 公務災害担当/神奈川過労死等を考える家族の会代表)


パネルディスカッション

「学校の働き方改革の実現を」

ファシリテーター

樋口修資(明星大学教授)

パネリスト

森孝之(文部科学省初等中等教育局初等中等教育企画課長)

内田良(名古屋大学准教授)

西村祐二(岐阜県公立高校教員)

馳浩(衆議院議員/元文部科学大臣)


~~~~~~~~~~~~


教員の多忙化というのは最近よく聞くキーワードではありますが、

平成28年に文科省によって行われた教員勤務実態調査によると

小学校の先生の1日あたりの学内勤務時間は11:15時間

中学校では11:32時間だそうで、これは前回調査の行われた

平成18年の調査から比べても増加しているとのことです。

(参考:文科省勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/29/04/1385174.htm



このような教員の多忙については

昨今の報道や同期の話から、私自身見聞きしたことのある内容でしたが

次にあげる「給特法」の問題については今回のシンポジウムに参加して

あたらめて驚きと改革の必要性を考えさせられました。


今回のシンポジウムの中で強く改革の必要性か訴えられたのが

「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)」です。この法律は1971年に制定された法律で

教職員の給与にあらかじめ教職調整額として月給の4%を加算する、

その代わりに教員はその勤務の特殊性を踏まえ、時間外勤務手当や休日勤務手当は支給しないという法律だそうです。


登壇者の内田良氏はこの法律を「定額働かせ放題」と評していました。


それによって教員の時間外の労働は労働と認められないというのが現状だそうです。

ー時間外の業務は内容に関わらず、教員の自発的な行為として整理せざるを得ない。公務遂行性がないことから公務労災補償の対象にならない。

(内田氏 配布資料より)


という感じで、給特法のもと教員の残業は存在せず自主的な活動(好きでやっている)というふうにみなされるらしいです。労働時間と賃金が切り離されてしまったことで、労働時間の管理がなされなくなったことで、残業の抑止もされずに教師の多忙化の大きな要因になっているとのことです。
登壇者の馳氏は「教員の労働実態調査が平成18年まで長らく行われなかったのは、文科省がその実態を知っていたからではないか。これは監督官庁として問題てはないか」と厳しく指摘されていました。

こうした問題に対して変動労働時間制(閑散期に休んで労働時間を調整する)などの改革も検討されていますが、そもそも教員の勤務状態は超過しており、労働形態の見直しではなく職務自体の抜本的な見直しが必要なのかと感じました。またこの給特法の改正はそのための大事な一歩になるのではないかと感じます。



(参考:「高プロ」衆院通過 50年前から「定額働かせ放題」の業界を知っていますか? - ズブズブと残業が増え、教員のただ働きは9000億円分に! - 内田良 :http://blogos.com/article/301350/


















































シンポジウムと講演全体の内容はもっと深いものでしたが、

さて、こういった教員の勤務状況から私たちが考えていかないといけないことはなんなのでしょう。



2020年プログラミング教育必修化」ということが言われていますが







誰が

やるの?




というのは1つの議題だと考えます。

現在、プログラミング教育の実施にあたり多くの民間企業が

学校で教職員の方と協力しながら実践に取り組んでいます。

(参考:西伊豆町立田子小学校にて「算数xプログラミング」の授業を「コードモンキー」教材で実施:https://www.sankei.com/economy/news/180516/prl1805160017-n1.html

(参考;高校生から小学生へ、互いが成長できるプログラミング学習を――カラフルで自由なロボットプログラミング「KOOV」を活用した学習事例 :https://edtechzine.jp/article/detail/707







このプログラミング教育を本当に

現場の先生たちで持続的に実施することができるでしょうか?

民間との連携をどのようにとっていくのがいいのでしょうか?



またそれが本当に学校に求められることなのか、




学校は”子どもにとって必要・大切”という論理で

あれもこれも学校に取り入れてきてしまいました。(近年では英語やプログラミングを代表として生活指導や進路指導を含む)


これをよしとする社会の意識の功罪か、

日本の質の高い教育と教員の多忙化問題が生まれ、大きく育ちました。






あれもこれも抱え込んでしまった学校が

本来やらなければいけないことは一体何か


この点について今一度、考え議論し整理していくことが

必要なのではないでしょうか。



例えば、今ある学校でやること、やらないといけないことを明確にリスト化し

優先順位をつけ

できることとできないことに分けていく。ということが第一歩になるでしょう。






またそれが問われることで、学校のあり方だけでなく

”教師の専門性”も今一度、問われるのではないかと思います。

教師は授業をするのか

   子供の安全を守るのか

   もっと精神的な発達を支えるのか

   はたまた事務員なのか


そして、教員養成に関わる身として私たちは何をしたらいいのか、

何ができるのかということについて

改めて考えていくことが大切だと感じました。



(学校における働き方改革に関する緊急対策【概要】http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/29/12/__icsFiles/afieldfile/2018/01/25/1399949_02.pdf


==============================





このような社会的な教育の課題について

私たちだけでなく市民の皆様を交えて議論する場

「第2回 STEM カフェ」を今週末に実施します。

https://www.facebook.com/events/171831753478359/

みなさんが日々考えている教育の課題、疑問、問題を持ち寄って

みんなで考えましょう。今回は都内(外苑前にて実施です。)

みなさんのご参加心よりお待ちしています。




文責:小山航太


14:00 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0)

ロボットと未来研究会FBページ